
電気設計者を目指す私にとって、電験三種は役に立たない資格ですか?



電気設計者として企業に勤める場合においても、メリットはあるよ!
電験三種の受験勉強を通じて、電気設計に関わる勉強をすることはとても価値があります。


- 電験三種(第三種電気主任技術者)合格者
- 電気設計者経験21年
- PLCラダー回路設計やタッチパネル画面設計も経験
- 電気設計者にとって電験3種を持つメリット
- 取得を目指して勉強することで電気設計に生かせること
実感できるメリット


メリット1:制御盤ハード設計に有利な知識を持っている


制御盤内機器の知識がある
制御盤内を構成する機器について、代表的な機器は以下の通り。
- メインブレーカ
制御盤の外側と内側をつなぐいわば電源の受け入れ機器。
ノーヒューズ遮断機や漏電遮断器が使われる。 - サーキットプロテクタ
メインブレーカ下にぶら下がる過電流遮断器で、機器や配線を過電流から守る。 - パワーサプライ
AC電源を制御機器用のDC電源に変換する機器。(AC100~200V系⇒DC24V変換が主流) - リレー
リレーシーケンス制御に使われる。 - PLC
Programmable Logic Controllerの略で、ソフトでシーケンス制御する機器。 - インバータ
周波数制御し、接続するモーターの回転速度を調節する。 - トランス
サービスコンセント等AC100Vを作るために設置される。(入力がAC200V系の場合)
電験三種の参考書にも記載されている機器が、制御盤内で使用されています。
産業用設備では低圧用機器が使用されることが非常に多いのですが、電験三種の勉強で得た知識が生かせます。



機器を全く知らない人と比べたら、アドバンテージがあります!
ハード回路設計に必要なスキルを持っている
ハード設計の概要は以下の通り。
- 電気回路設計
- 制御盤内機器配置設計
- 制御盤~外部機器接続設計
電気回路図ではリレーを使ったシーケンス制御回路を組むことが多く、「機械」で学んだシーケンス制御が役に立ちます。
シーケンス制御は「概念」を理解することが重要です。
この基礎知識を持った状態で設計者デビューするれば、早く実践に近い仕事を任せてもらえる可能性が高まります。



シーケンス制御は勉強したので知っています。
自己保持回路を作ったりできる回路ですよね?



その通りだね。
その他にもアースへの設置指示にも知識が生かせるね!
メリット2:ソフト制御設計に必要なスキルを持っている
PLC制御回路設計に必要なスキルを持っている
PLC制御回路設計の概要は以下の通り。
- シーケンス制御設計
- データ演算設計
ソフト設計ではPLCに入力された信号を内部でプログラム演算し、結果出力させる設計を行います。
PLCは一般的にはラダープログラムを採用していて電気回路図を書くような感覚で作ることができます。
ソフト設計でもリレーシーケンス制御の知識が生かせます。



ソフト設計でも勉強内容が生かせるなんて、嬉しいです!
メリット3:ロボット制御のプログラミングが理解しやすくなる


ロボット制御プログラミングの概要は以下の通り。
- ロボット移動座標の設定(ティーチングといいます)
- ロボット動作シーケンスプログラム設計
ロボットはいろいろなメーカーが販売していて、プログラム言語はオリジナルなものが多いです。
ロボットプログラミング言語はBASICやC言語に近い記述が多いので、勉強している人であれば理解しやすいと思います。



私はC言語を勉強しているので、覚えやすいということですね。



そうだね!
慣れは必要だけど、アドバンテージがあると思うよ。
メリット4:地球に優しいエコな回路を意識できる


省エネな回路の一例を紹介します。
- インバーター周波数制御によるモーター回転数の最適化
工場で使う設備は運転中であっても、前工程からのワーク供給待ち等で待機している時間があり「待機電力」といわれる無駄な電力消費が発生することがあります。
油圧ポンプのように加工時のみフル回転すれば良い場合はインバーターを使って周波数を下げ、消費電力を削減することが可能です。



電力の計算方法や効率についての勉強が生かせます
メリット5:そもそも資格を持っていることがメリット
- 資格を持っている=知識のある電気エンジニアであるとアピールできる
- 資格を取るために努力し、合格を勝ち取ったという自己肯定感を得ることができる
困難なことにもあきらめずに努力した実績を持つだけでも、十分アピールポイントになります。
自分に自信をもって仕事に取り組むことは、とても大切なことです。
注意点
もちろん電気設計者としてのスキルアップは必要
- リレーの種類の理解と使い分け方法
- 安全回路設計(リスクアセスメント)技術
- PLC制御回路のデバッグ方法
ここに書いたのはあくまで一例で、設計初心者にとって勉強すべきことはたくさんあります。
資格を持っていても特別な手当てがもらえるかは勤め先次第
聞きにくいかもしれませんが、資格手当がもらえるか知りたい方は就職面接の際に質問してください。
ちなみに筆者は会社から電験三種資格保有に対する手当をもらっていません。



でもアドバンテージを生かして実務評価されたら、結果的に収入アップにつながっていきます!
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電験三種はメリットだらけ!【まとめ】
ある程度の知識を持った状態から設計者として仕事をすることで、仕事を覚える効率も良くなって仕事が楽しくなります。



電験三種取得して、電気設計エンジニアの道に進もうと思います。
電気設計エンジニアを目指している方にとって、電験三種は魅力的な資格です。
あなたも是非チャレンジしてみてください!



最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
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